アイドルを続けた松田聖子とアーティストに昇華した中森明菜の評価

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ここまで、1980年代にアイドル界で大活躍した松田聖子と中森明菜を、比較・検証してきました。

音楽賞の実績で、中森明菜が松田聖子を圧倒した理由は、中森明菜がアイドルを卒業し1人のアーティストとして世間に認められていたという事情があったかと思います。
一方、松田聖子はアイドルからの卒業を拒否し、結婚・出産から復帰した後の楽曲(Strawberry Time)ですらバリバリのアイドルソングでした。
当時のアイドルは若者文化でしたので、年齢を重ねたらアイドルを卒業することが当然という風潮でしたし、実際に1970年代の女性アイドルたちで1980年代後半以降までアイドル活動した例は皆無となっています。
ですので、上記した2人の選択は中森明菜のほうが正しいと当時の多くの人が感じていたはずです。

しかし、現在の状況を考えるとどうでしょうか?

コンサートの映像などを見ると、松田聖子は60歳を超えた今でもアイドルそのものです。
いつ(いくつ)までアイドルを続けるのだと批判的な意見を集めたこともあるでしょうが、現在では、松田聖子が長年アイドル活動を継続していることに対する評価も上がり、実際に高い人気を得ています。
中森明菜にはプライベートなどで様々な問題があったのかもしれませんが、1990年代以降は芸能活動に苦戦する局面が多く、何よりヒット曲を出すことができませんでした。
アーティストに昇華したのにヒット曲を出せなかったというのは、かなり致命的です。

日本レコード大賞を1985年と1986年に連覇した当時の中森明菜は、アイドルとして、あるいは歌手として松田聖子を抜いていたでしょう。
中森明菜が、松田聖子の辿り着かなかった頂きにまで到達したと感じた人も多かったはずです。
しかし、松田聖子がみせた異常なまでな継続力は次第に実を結び、アイドル時代の活動を含め、今では中森明菜より松田聖子を評価する人のほうが多くなっているように感じます。

『継続は力なり』という言葉がありますが、松田聖子によるアイドルの継続は、若いうち限定だったアイドルの概念も変えてしまい、現在のアイドル文化そのものにまで大きな影響を与えているものと思われます。

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